- フィギュアに使われている主な素材について知りたい
- 買わないほうがいい素材のフィギュアはある?
ひとくちにフィギュアと言っても様々な素材が使われているのは知っていますか?
使われる素材によってはフィギュアが破損しやすいこともあるので、特徴を知っておかないとフィギュア購入で後悔してしまいます。
本記事ではフィギュアコレクターの筆者が、フィギュアに使われているおもな素材の特徴を詳しく解説!
【記事の結論】
本記事で解説するフィギュアの素材は以下の6つになります。
- PVC (ポリ塩化ビニル):フィギュアに使われるもっとも一般的な素材
- ABS (エービーエス):PVCと組み合わせて使われる素材
- PMMA(PVC-L):3Dプリンターで作成しているフィギュアに使われる素材
- POM (ポリアセタール):S.H.Figuartsなど可動フィギュアの関節部分に使われる素材
- ポリストーン (コールドキャスト):スタチューに使われる素材
- ソフビ (ソフトビニール):レトロフィギュアや低価格帯フィギュアに使われている素材
ココア現在の主流はPVCフィギュアです!
本記事を読めばフィギュアの素材ごとの特徴が分かり、素材でフィギュア購入を迷うことがなくなります。
ぜひ最後までお読みください。
【フィギュア購入で失敗したくない人へ】
フィギュアは高価なので、買うならクオリティの高いものを手に入れたいですよね?
以下の記事でフィギュアコレクターの筆者が、実際に購入した経験をもとにクオリティの高いフィギュアメーカーを紹介しています。
ぜひあわせてお読みください。
フィギュアに使われる主な素材を解説

フィギュアに使われる主な素材は以下の6つ。
PVC (ポリ塩化ビニル)フィギュアを解説
フィギュアに使われる素材1つ目は、PVC (ポリ塩化ビニル)です。
スケールフィギュアの本体、髪、肌、服などほぼすべての部分に使われている主要な素材になります。




【PVCの特徴】
- もっとも一般的な素材で「フィギュア」という場合、多くがPVC製に当てはまる
- 柔軟性と弾力性があり加工しやすいため、髪の毛の細かい流れや服のシワなど、繊細な造形の表現に適している
- 熱で軟化する性質があり、ドライヤーなどで温めると、ある程度の歪みやパーツの取り付けを調整できる
- 長期間放置するとPVC成型時に含まれている「可塑剤(かそざい)」が表面に染み出し、「ベタつき」が発生することがある
ココアフィギュアがベタつくと見栄えが悪いし、愛着も薄れるよ。
ベタつきが少ないうちは洗って落とせるので、定期的にフィギュアの状態をチェックしましょう!
ABS (エービーエス)フィギュアを解説
フィギュアに使われる素材2つ目は、ABS (エービーエス)です。
フィギュアの台座や武器パーツ、フィギュアが傾かないようにするための内部の骨組み(とくに片足立ちのフィギュア)に使われています。




【ABSの特徴】
- PVCよりも硬く、衝撃に強いプラスチック素材
- 強度があるためシャープな形状を維持するのに適している
- PVCと組み合わせて使われることが多い
PMMA(PVC-L)フィギュアを解説
フィギュアに使われる素材3つ目は、PMMA(PVC-L)です。
PVC製に似た靭性を保有した樹脂で、びーふるグループがフィギュア製作に用いている素材になります。


【PMMA(PVC-L)の特徴】
- PVC(ポリ塩化ビニル)と比べてとても硬い素材
- 硬いため柔軟性がなく破損しやすい
- 3Dプリンターで作成できるので制作コストを削減できる
- PVCの弱点である可塑剤による「ベタつき」が発生しない
ココアPMMA(PVC-L)フィギュアはPVCフィギュアに比べると、品質もイマイチです…。
【PMMAフィギュアレビュー】
しかし以前に比べると品質は上がってきているとのこと。

ココア「PMMA=買わないほうがいい」とは言えなくなってきました。
サンプルを見てほしいと思うフィギュアなら、買ってみる価値はあります。
POM (ポリアセタール)を解説
フィギュアに使われる素材4つ目は、POM (ポリアセタール)です。
figmaやS.H.Figuartsなどの可動フィギュアの「関節」部分に使われています。

【POMの特徴】
- 摩擦に強く、耐久性(耐摩耗性)が高いエンジニアリング・プラスチック
- 滑りが良いため、パーツ同士が擦れ合う部分に適している
ココアPOM (ポリアセタール)のおかげで、S.H.Figuartsは躍動感のある動きができるよ!


ポリストーン (コールドキャスト)を解説
フィギュアに使われる素材5つ目は、ポリストーン (コールドキャスト)です。
スタチュー(無可動の大型フィギュア)やジオラマモデルに使われています。


【ポリストーンの特徴】
- プラスチック樹脂(レジン)に石粉(炭酸カルシウムなど)を混ぜた素材
- とても重く、硬く、陶器や石のような質感が特徴
- PVCでは難しいような、極めてシャープで精密な造形を再現できる
- とても脆く、落とすと割れやすい
- 製品は高価格になりやすい
ココアポリストーン (コールドキャスト)を使ったフィギュアは、PVCでは再現できないリアリティのある緻密な造形を再現できるよ!
ソフビ (ソフトビニール)を解説
フィギュアに使われる素材6つ目は、ソフビ (ソフトビニール)です。
昔からある怪獣フィギュアやデフォルメされたキャラクターフィギュアに使われる、中が空洞になったフィギュアの素材になります。


【ソフビの特徴】
- PVCの一種ですが、より柔らかく、中空(ちゅうくう)成形されている
- 製造コストが比較的安く耐久性が高い
- 造形のシャープさはPVCやポリストーンに劣る
よくある質問

フィギュアの素材に関する、よくある質問へお答えします。
フィギュア自作する場合の素材は何を使えばいいですか?
石粉粘土や樹脂粘土、グレイスカルピー粘土や軽量樹脂粘土が使われています。
フィギュア自作が初めての人には、石粉粘土がおすすめ。
乾燥後でも削ったり、新しい粘土を継ぎ足したりと修正ができるため、失敗を恐れずに作業を進められます。
PVCフィギュアの素材を接着するのに最適な接着剤はなんですか?
瞬間接着剤がおすすめです。
とくにアロンアルファから発売されている「アロンアルフア EXTRAゼリー状」は、粘度が高くその場にとどまってくれるので、接着箇所からはみ出ることなく接着できます。
つまようじの先端に乗せて、接着面に塗布する使い方も可能。
PVCとソフビの違いは何ですか?
ソフビはPVCをスラッシュ成型という製造方法で作った、中空の成形品を指します。
素材に違いはなく、ソフビもPVC製です。
フィギュアに使われるおもな素材の特徴まとめ

フィギュアに使われる、おもな素材は以下のとおり。
ココアフィギュアの素材は基本的にPVCが使われているよ!
PVCに可塑剤を含ませ、柔らかくして成型しています。
そのため時間とともに可塑剤がフィギュアから気化し、フィギュアに付着することでベタつきが生じます。
フィギュアの状態を定期的に確認し、ベタつきが少ないうちに落としましょう。



